処刑列車

作者:大石圭角川ホラー文庫
朝のラッシュ後の東海道線を走る「快速アクティー」が何者かに乗っ取られる。
列車は茅ヶ崎・平塚間の鉄橋で停止。犯人グループは運転士と車掌を射殺。
その後、乗客を無差別に殺戮し始める。要求はなく、ただ「殺す」だけ。
犯人は乗客の中に潜んでいて、誰が犯人なのか分からない状態。
人質となった人たちの、自己保身のための身勝手な行動の描写が良い。
メディアの報道直後から便乗犯も出てきて、衝動的に悪意を爆発させる。
これらの経過のエピソードの積み重ねで話はすすむが、これは面白かった。
ただ、主犯格の人物の動機がよく分からないし、結末もイマイチ。
読んでいる間は十分面白いが、結末までいくと、なんでやねんと思う内容だった。

処刑列車 (角川文庫)

処刑列車 (角川文庫)