2005-02-28 江戸川乱歩 日常 19歳の時に肺結核で7ヶ月入院した。肺結核専門の病棟だった。 最上階には北側に面した図書室があった。 入院期間が長かったので、よく利用した。 日当たりの悪い部屋の中で、かび臭い「江戸川乱歩全集」を発見し、 病院のベッドで全部読んだ。最初に読んだのは「白髪鬼」だった。 彼のおどろおどろしい世界は、二十歳前後の自分に十分魅力的だった。 退院するころには、すべて読破した。 退廃的なムードが、退屈な入院生活に刺激を与えてくれた。 今でも乱歩の作品はどれも好きだ。