歌舞伎町セブン

作者:誉田哲也|中公文庫
歌舞伎町の自治会の会長が神社の境内で死体となって見つかった。
フリーライターの上岡は、その死に疑問を持ち、独自に調査を始める。
すると、「歌舞伎町セブン」というキーワードに突き当たる。
交番勤務の警官、小川は父が新宿区長だったが、路上で突然死していた。
自治会長の死に共通点を見出し、小川も独自に調べ始める。
上岡と小川に接点が発生し、歌舞伎町セブンが殺しを請け負うグループと判明する。


一方、ゴールデン街で飲み屋を営む陣内は、もう一人の自治会長の失踪を気にしていた。
自治会長の娘の杏奈とともに、安否を探るが、ヤクザに襲われる。


歌舞伎町セブンは確かに暗殺グループだったが、10数年前のビル火災でメンバーがほとんど焼死していた。
だが、歌舞伎町をさらに浄化しようと試みる黒幕が、歌舞伎町セブンの復活を企てていた。


今、旬の作家の作品で面白かった。
いつものように、ちょっとした残酷な描写もあるが、作中のスパイスになっている。
続編もあるようなので、期待したい。
ただ、内容は歌舞伎町セブンの内ゲバなので、続編でどうまとめるのか、むつかしいと思う。