明日の空

作者:貫井徳郎創元推理文庫
帰国子女の栄美は、高校3年から、日本の高校に転校する。
そこで、素敵な彼氏ができそうだったが、誰かに妨害され、恋は実らずに卒業する。
ここまでが第1部。
第2部は、六本木で外国人を相手に通訳のアルバイトをする大学生の話。
シャイな黒人と友人となり、馬鹿な遊びをして楽しむが、栄美とニアミスする。
第3部は大学生になった栄美を取り巻くストーリーに戻る。
どんでん返しのミステリで、この作家の得意とするところだ。
面白いのだが、掌編だな。
第2部で登場人物の視点が変わったところで、ちょっと構えてしまった。
これは、デビュー作の「慟哭」のイメージが強いからだ。
「慟哭」は衝撃的な倒置ミステリだった。
また、再読したくなった。
「慟哭」を読んでいなければ、十分楽しめる作品だと思う。



明日の空 (創元推理文庫)

明日の空 (創元推理文庫)