史上最強の内閣

作者:室積光小学館文庫
北朝鮮が中距離弾道ミサイルを日本に向けて、燃料注入を開始した。
日本の浅尾内閣は支持率低迷で打つ手なしと、「本物の内閣」に後を託すことにした。
首相の二条友麿は京都の公家の末裔。
高杉松五郎、島崎楼村、坂本万次郎、浪花秀吉、山本軍治、西郷利明という閣僚。
名前だけでキャラクターが想像できる。
この内閣は、北朝鮮の問題を片づける前に、閣僚それぞれの持ち味を発揮する。
日本国内のモラルの低下をバッサリと切って捨てる発言は痛快さがある。
また、北朝鮮の指導者の息子を捕え、奪還にきた特殊工作員を囲い込むところは面白い。


ただ、閣僚の名前もそうだけど、リアリティが無さすぎだ。
閣僚の発言は納得できる部分もあるが、作者の主張だろう。
問題の解決も安易で、「こうなったらいいな」的でちょっと引く。
世襲政治家に政治の解決力がないということは納得。



史上最強の内閣 (小学館文庫)

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