みをつくし料理帖 夏天の虹

作者:高田郁|ハルキ文庫
みをつくし料理帖の7巻。
江戸の街で、浪速から流れてきた女性料理人の活躍を描いた人情時代小説。
前作で想い人の小松原の元に嫁入りすることが決まった女性料理人の澪。
でも、自身が料理の腕をふるう、つる屋のことが気になって仕方がない。
結局、小松原のことはあきらめるのだが、澪にはさらなる不幸が待っていた。
江戸で発行される料理番付からの陥落により、体調不調に陥り、嗅覚を失ってしまう。
嗅覚がないと、微妙な味付けにも狂いが出てくる。
つる屋の面々は、澪を励まし、復活を祈る。
澪は少し離れたところから料理を見つめ直す。
ところがつる屋のメンバーの一人が巻末で、悲劇的な死を遂げる。
ここにきて、ストーリー展開があわただしくなってきた。


料理に関する記述、表現は相変わらず美味しそうだし、面白い時代小説だ。


夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))

夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))