株価暴落

作者:池井戸潤|文春文庫
大手スーパーの一風堂で爆破テロ事件が発生した。
取引銀行の担当者の板東は、犯行声明があることから、公式に発表するようスーパーに告げた。
板東の勤める白水銀行は一風堂の主力銀行だが、一風堂のワンマン経営については苦々しく思っていた。
一風堂に肩入れする企画部の二戸は、板東のやり方を避難するが、さらに爆弾テロは続く。
一風堂の爆弾テロの犯人は、かつて出店攻勢で、スーパーを潰され、自殺した男の遺児だと判明する。
テロはエスカレートし、板東は現経営陣の退陣無くしては、追加融資はできないという結論を出す。
銀行内の勢力争いに加え、爆破テロの犯人の謎ときが並行して進む。
権力抗争の末、正義が勝つという勧善懲悪と、爆弾テロの意外な犯人の真相が面白い。
ひとつの作品でふたつの面白さがある。


株価暴落 (文春文庫)

株価暴落 (文春文庫)