心に龍をちりばめて
作者:白石一文|新潮文庫
美帆はフリーのフードライターで、34歳。
年収は安定していて、誰もが振りかえる美貌の持ち主。
エリート新聞記者の恋人がいて、そろそろ結婚を考え始めている。
だが、故郷の九州に戻った時に、弟の命の恩人の優司と再開する。
優司は福岡でヤクザになっていたが、美帆は以前と変わらない視線を感じる。
「俺はお前のためならいつでも死んでやる」
過去にそういった優司は、親の不始末でマグロ船に乗り、過酷な生活の末、ヤクザに。
美帆は優司のことを気にかけつつ、新聞記者との結婚話を進める。
ところが、美帆の親の自殺がばれ、話はややこしくなる。
身近にはまず存在しない現実感のない出来過ぎた登場人物たち。
話としては面白いのだけど、設定が極端で、普通の人がいないからあまり感情移入できない。
- 作者: 白石一文
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/10/28
- メディア: 文庫
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