ステップ

作者:香納諒一双葉文庫
斎木は裏稼業の泥棒から足を洗い、横浜でバーを開いていた。
最後のヤマで、恋人と相棒を失い、むなしい生活を送っていた。
ある朝、弟分の悟がヤクザとトラブルを起こして逃げ込んでくる。
事態の収拾を図るため、斎木は行動するが、あっけなく殺害されてしまう。
気がつくと、前の日に戻っていて、再び同じトラブルに巻き込まれる。
斎木はまた殺されてしまうが、また生き返る。
再起不能となった斎木の相棒が意識を取り戻し、死んだと思われた恋人が現れる。
生き返るたびに、生き残った明日をつかもうとする斎木。


なかなかスリルのあるハードボイルド小説だった。
徐々に謎が解き明かされてくるのもいい。
でも、斎木は死に過ぎだ。1日に8回は多すぎる。
ただ、死ぬたびに生き返る時間がだんだんと短くなっているので、その点は飽きない。

ステップ (双葉文庫)

ステップ (双葉文庫)


この作者の他の小説
・炎の影
・幻の女
・さらば狩人
・あの夏、風の街に消えた
・ただ去るが如く
・ハミングで二番まで
・夜空のむこう
・贄の夜会
・孤独なき地 K・S・P