競馬で勝つ一番の方法

作者:里中李生|王様文庫
軽く読めそうだと手にした1冊で、すぐに読み終えた。
最近、調子が悪いからではないが、馬券の買い方の指南書を読むのは実は初めてだ。
馬券を買う人はほとんど自分のスタイルを持っている。
先輩方の薀蓄を聞き、我流で予想して、馬券を外しながら、スタイルを確立していく。
だから、本を読み、その通りにしようとは決して思わない。
条件馬の取捨選択、コース適性や、騎手の選び方など、自分と一致している部分は多い。
血統による買い方は、余りうなずけなかったが、点数をしぼる馬券の買い方も似ている。
重賞で用無しだと思っているジョッキーも自分の考えに近い。
表紙にも書いているが、「単賞・複賞で勝負する」というのがこの人の必勝理論だ。
読めば、なるほどと思う。自分は馬連しか買わないが、確率を考えれば、単賞の方がいい。
でも、本を読んだからといって、素直に従う気にはなれないのだな。
自慢話とは感じず、断定する論調は小気味いい。でも少し自己啓発のスメルがする。
初めての馬券指南書としては悪くなかった。単賞は買わないだろうけど。