流星ワゴン

作者:重松清講談社文庫
希望も失い、死のうとしている38歳の男が、5年前に事故死した親子のワゴンに乗せられる。
自分の家族が崩壊する前の過去を修復しようとするが、上手くいかない。
そのうちにガンで死にかけの父親が主人公と同じ38歳の年齢でワゴンに乗り込む。
断絶していたはずの関係が、友人に会うような感覚で、過去を取り戻していく。
だが、現実の家族関係の崩壊は止まらない。父親のガンも進行していく。
事故死した親子の関係と主人公、父親のやり取りが悲しく、美しい。