滅びのモノクローム

作者:三浦明博|講談社文庫
骨董市で偶然手に入れた、釣のリールとおまけについていたスチール缶。
その中には古い16ミリフィルムが入っていた。
広告代理店に勤める日下はその素材を政党CMに使うことに決めた。
中禅寺湖フライフィッシングを楽しんでいる何の変哲も無い映像だったが、
そこには戦争中の犯罪を暴くものが映っていた。
日下や骨董市の女主人の周りで、引き起こされる殺人事件。
誰が何を隠そうとしているのか?第48回江戸川乱歩賞作品。
釣に対する薀蓄や太平洋戦争直前の在日外国人の記述が面白いが、
ミステリーとしては、中盤で謎が見えてくるから、そこはイマイチかな。

滅びのモノクローム (講談社文庫)

滅びのモノクローム (講談社文庫)