時生

作者:東野圭吾講談社文庫
「息子とは20年以上前に出会っていた。」
難病に冒された息子が臨終の前に、宮本拓実は妻に語り始める。
当時、自らの出生を恨み、後ろ向きに生きていた拓実はとことんダメな男だった。
仕事もクビになり、彼女にも逃げられた拓実は「トキオ」という少年に出会う。
彼女は何か事件に巻き込まれ、大阪にいることを知った二人は大阪に行く。
怪しげな連中に付きまとわれるようになった拓実とトキオ。
僅かな協力者を得て、彼女を取り戻すことはできるのか?
未来から現れた息子がダメな父親を支えにやってくるストーリー。
「生きているという実感さえあれば未来はあるんだよ。」
ドラえもんのような話だが、抜群に面白かった。最後の台詞もイイ。