魔女

作者:樋口有介|文春文庫
この作家は知らなかったが、面白かった。青春ミステリー。
主人公は大卒の就職浪人の男。実家は裕福で、周りの女性にも恵まれている。
ニュースキャスターの姉から、昔の彼女が何者かに焼き殺されたことを聞き、
聞き込みを開始するが、彼女のマイナスの面ばかりが浮かび上がる。
このあたりは貫井徳朗の「プリズム」を彷彿させる。
彼女は淫乱だったという、前の彼。
彼女は冷酷だったという、親友。
彼女は魔女だったという、被害者の妹、みかん。
主人公にはどの証言にも納得できず、みかんとともに謎を追う。
ストーリー展開、結末の謎解きもきっちりはまっていてよかった。
でも、主人公に何故か共感できないのはマイナスかな。

魔女 (文春文庫)

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