新宿のありふれた夜

作者:佐々木譲|角川文庫
歌舞伎町で酒場を営む郷田は、10年続けた店をたたむことになった。
常連客には手料理でもてなそうと準備をしていると、腕を負傷した少女がやってくる。
少女の名はメイリンベトナムからやってきたボートピープルだった。
故郷に家族を残し、日本に密入国し、飲食店で働き、故郷に仕送りしていた。
ところが、彼女の美貌に目を付けたヤクザに監禁され、その組長を射殺してしまう。
事情を知った郷田と、店の常連客はメイリンを故郷に送り返そうと試みる。
だが、組長射殺という事態で、警察もヤクザも目の色を変え、メイリンを追い詰めていく。


作者の初期の作品で、舞台は80年代初頭。
暴走族の活躍とか、一般市民の描写も古臭さを感じる。
週末の浮かれた様子も表現が恥ずかしささえ感じる。
そんなに面白くもないし、今の作者がこれを文庫化を許可したのか疑問に思う。

新宿のありふれた夜 (角川文庫)

新宿のありふれた夜 (角川文庫)