太閤の巨いなる遺命

作者:岩井三四二講談社
単行本オビ
侍を捨て商人となった男が、南海でふたたび刀を抜く!
関ヶ原の合戦から十年余。
豊臣秀吉はすでに亡く、しかし大坂の陣を前にして、世は徳川と豊臣との最後の決戦の時を迎えようとしていた。
かつて豊臣方の小西家に仕えていた彦九郎は、朱印船による南洋貿易を営む商人となっていたが、派遣先で行方知れずとなった盟友を捜すため、自ら海を渡る。当時の南洋には海賊船が出没し、大筒を積んだオランダやポルトガルの船が跋扈していた。彦九郎がそこで見たものとは―。


主人公の彦九郎はそれなりに武術の心得があるが、ヒーローとは言えない。
彼の仲間たちも思惑がらみで、団結しているとは言えない。
何か抜けている主人公たちと、豊臣家の反撃を試みる巨艦との攻防。
最初は豊臣に協力すると思われた彦兵衛の心変わりが意外。
それでも冒険活劇として十分に面白かった。


太閤の巨いなる遺命

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