面影はこの胸に

作者:赤井三尋|講談社文庫
文庫本裏書
大正11年に来日したアインシュタイン博士が肌身離さず大切にしていたバイオリンが盗まれた!
騒ぎにならないように取り戻してほしいという博士の依頼に、招聘元の改造社が白羽の矢を立てたのは早稲田大学の等々力教授。
博士とも意気投合した天才言語学者の推理が冴える。
『ジャズと落語とワン公と』を改題。


3本の中編が収録されている。
一話目はアインシュタインのバイオリンを探す話。
二話目は外務省の暗号が他国に漏れていると幣原喜重郎からの依頼を調査する話。
三話目は落語家の柳屋金語楼が公園でジャズ落語を行っているときに発生する騒動。
作者あとがきにもあるが、大正時代のミステリアスな雰囲気がよくマッチしている。


面影はこの胸に (講談社文庫)

面影はこの胸に (講談社文庫)